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【黒部市】コロナ禍での過ごし方 徒然なるままに 黒部の自然の中で感じたことなど



今日の空は特別だぞ!


思い立ったらすぐに車に乗って、夕日が海に沈むところを見に行ける。

感染症で外出がまだまだ難しい今。

近くに自然があり親しむことができるのは、贅沢なことかもしれないなと感じる。


海岸で夕日の写真を撮っていると、歩く人、走っている人が適度な距離をとって前を通り過ぎて行く。

知らない人にカメラを向けられていると感じるのは嫌だろうから、人が通る時には、スマホのカメラを伏せて配慮する。

ぽつぽつと何日か通っていると、仲良く散歩している夫婦に顔を覚えられたようで声をかけられた。

「一緒に歩かんけ?」気軽に声をかけてくれるのは嬉しく笑顔を返す。

けれど、頭の中は、「えっ?嬉しいけど一緒に歩きながら何話していいかわからんし、でも、そうやって声をかけてくれるのはありがたいな・・・」などとぐるぐる考えているうちに、夫婦の背中はすでに遠くに見えている。

18時頃に夫婦そろって海岸を散歩できる暮らしとは、なんてシンプルで充実しているのだろう。

いつかそんな暮らしができるのだろうか・・・。

う~ん、そんなゆとりのある生活は、我々世代には贅沢かもしれない。

子育てが一段落した後の夫婦の生活を思い浮かべる。


周囲が暗くなり、遠くに見える灯台の明るさを感じるようになってきた。

海岸にレジャーシートを敷いて軽食を食べながら、夕日を見ている夫婦と保育園くらいの子ども。

犬の散歩をする人。

海に石を投げ入れる子どもたち。

イチゴ味のわたあめのように、赤く染まった空の下、思い思いの時間を過ごしている。


里帰り出産で、数週間実家に帰ってきていた友人と話した。

東京はどこも行けない、支援センターも公園も行けず、家の中で上の子どももストレスを感じている。

人のいない場所、自然。

何もないと思っていた田舎だけれど、

子どもと安心して出かけられる場所があるというのは、こんなにも恵まれているのかと。


大人はワクチンの接種を終えたけれど、子どもたちは受けられないからどこでも行こうという気分にはまだなれない。

車で1時間くらいかかるショッピングセンターにも、観たい映画がある時くらいしか、行けなくなってしまった。

家で過ごす時間が増えて、運動不足にもなりがちだ・・・。


今までできていたことができなくなった。

我慢の時。

そう思うと悲しみばかりが募ってしまうから、制限された中で楽しめることを見つけていきたいと思っている。

視点を変えると、近場で楽しめるものも意外とあるものだと気づかされる。

何にもないと思っていた中に、こんなにも光り輝くものがあったのかと。


「音楽は決して人から奪うことはできない。」

映画『ショーシャンクの空に』で、主人公が無実の罪で刑務所に収監されていた時のセリフを思い出す。

独房の中で絶望の中にあっても、頭の中で音楽を鳴らすことはできるのだと。


人はどこでも楽しめるのだ。

自分次第で。


さて、次の休みは子どもと何ができるだろうか。

今日も考えている。